お気楽さんぽ

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2016年9月19日月曜日

嵐電に「撮影所前」駅ができた


その新駅は突然あらわれた。今年の初めに工事が始まり、4月にはもう開設されていた。嵐電・北野線の「帷子ノ辻」駅と「常盤」駅の真ん中だ。
「帷子ノ辻」駅を発車して15秒くらいで着いてしまう、ギネス級的に駅間が短い新駅。でもこれが観光客にはなかなか便利。今まで「帷子ノ辻」駅から結構歩いていた映画村まで200mほどで行ける。JR嵯峨野線の「太秦」駅も5分という近さになった。

しかし「撮影所前」とは大胆な駅名。本来なら「東映撮影所前」なのだ。「松竹」は怒らなかったのかな。このあたり昔は日本のハリウッド。「大映」「東映」「松竹」その他、小さな撮影所もいろいろあった土地。
「大映」はなくなったが、「松竹」はまだ健在。といってもテレビの時代劇は激減し、元気のいいのは「忍者」が外国人に受けている東映映画村だけだ。

松竹の名画「蒲田行進曲」で、銀ちゃんが階段落ちをしている時に、産気づいた小夏が駆け込んだ病院。雪の降る夜、踏切のシーンを覚えている人も多いだろう。そのシーンを撮影した病院の前にこの新駅はできた。「川端病院」も今は、JR「太秦」駅前に移転してしまったけれど。

単線の駅というのも珍しいでしょ。上りと下り、停車した電車の反対のドアが開くだけだ。最近の嵐電は観光客が増えて財政的に余裕ができたのか実行力がスゴイ。「やってダメなら元に戻そう」的な発想で大胆な改革をどんどん進めている。



秋しぐれ 銀幕の中 恋人たち