お気楽さんぽ

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2020年3月5日木曜日

俳句をつくる、映画のように



俳句をつくっているというと、いわゆる「花鳥風月」のいかにも「和」の言葉の世界と思われるかもしれません。そうした俳句をつくる人が多いのも事実です。でも、僕がつくりたいのは、もうちょっと今日的な今の世界です。
映画で言えば、ハードボイルドな俳句や、小津安二郎のような俳句です。

例えば俳句雑誌で見つけた句を紹介すると、「大根の抜かれ二時間後の穴か」が前者、
銀座には銀座の歩幅夕永し」が後者の感じです。



短い言葉で、イメージをつくっていく。俳句は写真の世界や、広告の世界ともよく似ています。広告コピーを仕事にしてきた僕には、キャッチを考えるように楽しめる世界です。
短歌のように文字数の多いほうがより具体的に表現できますが、俳句は17文字の瞬間芸。パッと、イメージや、匂いを感じてもらう俳句のメッセージの作り方が僕には向いているようです。

どんなシーンに、どんなモノに焦点をあてるか。モノクロの感じか、毒々しいカラーか。語りかけるように、あるいは地球を見下ろす視点で。いろいろ演出を楽しめるのが俳句。

つくるだけでなく、読むのもたのしい。いろんな映画監督や小説家がいるように、それぞれの俳人たちの、俳句の世界に出会えます。

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