お気楽さんぽ

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2009年8月4日火曜日

全英の、穏やかな勝者たち


全英はいつも、天候だけでなく、重苦しい雰囲気に押しつつまれている。ヒースに打ち込み、クリークに阻まれ、深いラフやバンカーにつかまり、コースは選手たちの絶望と悲壮感にあふれている。自分の運命を呪う選手ばかりだ。
リーダーたちでさえ疲労困ぱい、ましてスコアを落とした選手たちは亡霊のようになってしまう。あのタイガーだって、眉間にシワをよせ、怒りながらプレイしている。それが、The Open なのに、The Open だけの醍醐味なのに、今年はちょっと様子が違った。


いつもの激しい雨や風や、その両方が、比較的に穏やかなようだった。その中で、59歳のトム・ワトソンが静かに燃えていた。初日からトップを走り、4日間、いつか落ちていくだろうと思っていたが、なんのなんの、ずっと首位を守りつづけた。最終で、プレイオフに追いつかれ、残念ながら優勝はスチュアート・シンクになったものの、最年長優勝の記録は書き換えられなかったものの、ワトソンは世界中のゴルフファンを魅了していた。淡々としたプレイはリンクスとの触れあいを楽しんでいるようだった。石川遼は予選落ちしたものの、十分楽しませてくれた。予想外、地味目な久保谷にも1日目から俄然注目が集まった。日本選手の頑張りがあってこそ、TV観戦も真剣になる。

そして、全英の女子チャンピオンも、二人目のお子さんを出産して3カ月目というベテランのカトリーナ・マシューが優勝した。彼女もまた、2日目から首位に立ち、淡々とトップを守った。ホールインワンやイーグルをとってはいたが、派手さは全くなく、プレッシャーに落ちていったのは周りの選手たちだった。ウェアや帽子を見ても大きなスポンサードはない、スコットランドのおばちゃん選手だった。
こちらも日本人選手の活躍で、TVをずっと見ていてまだ寝不足だ。2日目までは三塚優子が頑張り、3日目からは宮里藍が頑張り、3位に入った。

今年、リンクスの女神に愛されたのは、リンクスのゴルフを愛する穏やかなレディース&ジェントルマンだった。その分来年は、とんでもなくハードなゲームになるのかもしれない。

3 件のコメント:

  1. 仰る通り、今年はこよなく英国のゴルフを愛し、知り、戦略樹立できるplayersががんばりました。男子ではtom watson に勝利の女神がほほ笑むようを希求しましたが、結果は厳しいものでしたが。女子もmathew が優勝してくれてホットしています。米国でもなく、韓国でもなく、当然日本でもなくscottishのmathewが勝ってくれたことに大変個人的に満足しています。日本のplayersは英国のゴルフを「愛し・知る」ことがあまりにも欠けているようにボクには思われます。

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  2. リタイアしたら、英国のリンクスでゴルフを。というのも、一つの夢ではあります。

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  3. AO さんへ:
    Linksでのゴルフはやめておいたほうがいいともいますが?Country course から始めるのがいいと思います。それでも牛がいたり、糞が転がっていたり、自動車が突然横切ったりと、コースは雑草が生えていたり、薔薇の根っこ(heath)が這っていたり、オマケニ平らなところなどありません。

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