お気楽さんぽ

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2009年4月4日土曜日

らくがき


つい先月、日本の有名なイラストレーターが(ちょっと意地悪そうな女の子の絵が人気)ニューヨークの地下鉄の駅でらくがきをしたとかで逮捕されたと新聞に載っていた。美術館での催しのために渡米していたらしい。ニューヨークの地下鉄というのは、絵を描くアーティストにとって、聖地のような雰囲気があるのだろうか。キース・ヘリングも地下鉄へのらくがきで、一気に有名になったのではなかった??? 地下鉄やバスといった動くギャラリーというのは、とても魅力的な媒体なのだろう。新幹線の車両がらくがきされた事件も記憶に新しい。犯人は世界を股にかけて移動するらくがき集団だとか。スケールが大きいわ。

「もちろん、らくがきはいけない」。犯罪です。でも、それにしても、という話です。実際、私の家は小学生の通学路にあたり、コンクリートに太い赤鉛筆でらくがきをされたことがあります。ゴシゴシ消しゴムで消すのが大変です。消した後から、また書かれたりして腹が立つ。それにしても、というのがこの写真のらくがきです。私はウマイ!と、思うのです。なんてシンプルな、線。ベン・シャーンのよう、といったら言い過ぎでしょうか。でも、好きだなぁ。毎朝、通勤で降りる電車の駅に面した家の壁に描かれているのです。ホッとします。ところが、この絵のまわりに、ただ落書きが好きなヤツが落書きを加えて、汚く汚くしてしまったのです。センスのないヤツが落書きをすると、怒りしか生まれない。ということでしょうか。

最近はらくがき的な絵も、市民権を得てきたようで、商店街のシャッターなどに壁画のように描かれることも多いようです(もちろん頼まれて)。しかし、子どもたちのらくがきが町から減ったと思いませんか。自分の家のらくがきに腹を立てていてなんですが。昔は道で遊んだりしていたから、アスファルトや、ブロック塀にその名残がいろいろ残されていたのに、外で遊ぶ子どもたちもあまり見かけません。らくがき文化は一部のアーティスト系か暴走系のものとなってしまうのでしょうか。

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