「気狂いピエロの決闘」という、スペインとフランスの合作。
物語は、スペイン内戦にはじまり、40年50年60年70年代を疾走していく。 オーソドックスに始まるタイトルバックから、これでもかというパワーを感じる。
「泣きのピエロ」と「怒りのピエロ」の血みどろの三角関係。フランコ将軍への復讐劇。
反権力映画、いやいやロマンス映画?どちらにしても本家「気狂いピエロ」より、狂気に満ちた世界。監督は、アレックス・デ・ラ・イグレシア。カルト的人気を誇る監督らしい。
映画紹介には、バイオレンス・ホラーと書いてあったが、そんな枠にはおさまらない。何しろゴヤ賞をはじめ世界各国の映画祭で話題になった実力がある。
男と男のぶつかり合いからしか生まれない、乾いた狂気。健さん唐獅子牡丹のドグラ・マグラ。やりすぎた仁義なき戦い。血と毒が多すぎて、バイオレンスが苦手な人には、まったくお薦めできないが、ただのバイオレンス映画ではないよ。タランティーノは、きっとこんな映画を撮りたいのだろうなと思わせる。エンドロールまで、ハイテンション。濃い時間ぎっしりの一本だ。
血が匂う シネマの狂気 冴ゆる闇
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